日々の健康やパフォーマンス管理ができる施設「PHYSIO」のHPはこちら

ニュートンの第一法則とは

ニュートンの第一法則とは、外部から力が加えられない限り、物体はその運動状態を維持し続けるという法則のことを指します。簡単に例を出すと静止している物体は静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続けるということ。この法則は「慣性の法則」とも呼ばれ、物体が持つ運動の性質を示す基本的な物理法則の一つです。

この法則が成り立つ背景には、力と運動の関係を整理するニュートンの考え方が存在します。一般的に、我々が日常生活で物体を動かすとその運動が自然に止まるのを目にすることになります。例えば、ボールを転がすとしばらく進んだ後に止まってしまいますよね。この現象から「物体は勝手に運動を止める」と考えがちですが、実際には地面との摩擦や空気抵抗といった外部の力が働いているために減速し、最終的に静止していることがわかります。もしこれらの外力が全く存在しなければ、ボールは初めに与えられた速度を保ったまま、永遠に転がり続けますね。

例えばですが、宇宙空間のようにほぼ外力が働かない環境では、ニュートンの第一法則がより顕著に観察されることが推測されます。宇宙飛行士が宇宙空間で物体を放り投げると、その物体は進行方向へ変わらずに運動を続けることになります。これは、外部からの力が加わらない限り、運動状態が維持されることを示しています。このように、慣性の法則は地球上だけでなく、宇宙空間でも変わらずに成り立つ普遍的な法則になります。

しかし、地球上では重力という外力が常に存在しています。物体が放り出された場合、それは重力の影響を受け自由落下することになります。地面に落ちた後は、床との接触によって静止する。これは、物体が単独で運動を続けるわけではなく、外部環境との相互作用によってその運動が変化することを示しています。したがって、第一法則が正しく成り立つためには、外力の影響が無視できる環境、もしくは外力が釣り合っている状態である必要であると考えられます。

この第一法則が示す慣性の概念は、重力がどのように働くかを理解する上でも重要な要素になります。アインシュタインの一般相対性理論によれば、重力とは「時空の歪」みであり、質量を持つ物体が時空を歪ませることで発生するものとされています。この時空の歪みが他の物体の運動に影響を与え、結果として重力が働いているように見えるという考え方。このように、重力もまた外力の一種であり、物体の運動に変化を与える要因となると考えられています。

また、運動の変化を考える上ではニュートンの第三法則「作用・反作用の法則」も欠かせない要素です。我々が地面を踏みしめて歩くとき、地面は逆向きに力を及ぼしそれによって我々は前進することができます。この地面からの反作用の力を「床反力」と呼び、これは第一法則の延長線上で理解することが可能です。つまり、物体がその運動を変えるには外力が必要であり、その外力の影響によって物体の動きが決定されるというもの。これは普段のパフォーマンスにもより多くかかわってくる要素です。

関連記事

RETURN TOP
タイトル